薬科大学を卒業してから3年間地方公務員をしていました。
薬剤師免許が必要な公務員には2種類あって、
- 病院薬剤師
- 行政薬剤師
就職する場所にもよりますが病院のみのところもあれば行政だけのところもある。もしくは両方のところもあります。
地方公務員の場合はこの区分ですが国家公務員の総合職、麻薬取締官などは仕事内容がガラッと変わります。
僕が就職したのは県で行政薬剤師というもの。
それなので病院に派遣されることはなく県庁や保健所勤務が基本となります。
就職先によって仕事内容はバラバラなので迷っている人は必ず募集要項を確認してください。
行政薬剤師とは?
薬剤師といえば病院や薬局で患者さんに薬を渡すというイメージですが、行政薬剤師はそんなことはしません。
僕の自治体では県庁、保健所、振興局のどこかで勤務するのが95%くらいであとの5%くらいは薬剤師職とは関係のないところで勤務していました。
県庁
薬事、食品、環境の仕事がメインで保健所や振興局の職員から問い合わせが多く、意思決定をすることが多い。
現場主義とか言っていますが結局県庁が支持を優先することが多いです。
まあ、仕事内容によって法律上権限を持っている人が違うので必ずしも県庁というわけではありませんが。
保健所
僕が3年間働いていたのはここなので詳しく説明できます。
薬局、店舗販売業、薬物乱用防止事業、献血など薬と関係のある仕事がほとんどなので薬剤師としての知識を活かせるところでした。
薬局や店舗販売業(処方箋扱いなし)などの店舗の営業許可を与えたり、更新(6年ごと)の処理、薬機法を遵守しているかの確認のための立ち入り調査などだったので想像しやすいかと思います。
薬物乱用防止事業は小中学校に大麻や覚せい剤の薬物を使わないでねって授業をすることがメインでした。あと、僕は大嫌いでしたが街頭で防止のビラを配ったり募金を募ったりと明らかに税金の無駄と思うようなこともありました。
献血は赤十字の職員のサポート役というだけで特にメインで動くことはありませんでした。
振興局
ここで鬱になる人が多いのですが、ゴミの処理に関わる仕事です。
僕はあまり詳しくないのですがゴミ処理関係の人はヤバめの人も多いようでクレームの嵐らしく担当になった人は辛いようです。
警察OBの人とかと行動するようなので身の危険はありませんが精神的にタフでないと厳しいかもしれません。
だからここに配属されるのは男性が多く、行政薬剤師は男性の方が採用されやすいです。
行政薬剤師は人不足?
東京や東京24区など都会以外の地方であれば基本人不足です。
理由は簡単で給料が安すぎるから。
行政薬剤師がやめる理由に給与が安すぎるというのはよくあることです。
ちなみに僕は留学のために退職しました。
合格は簡単?
地方であれば余裕だと思います。
僕の時は10人募集で10人しか試験を受けに来ませんでした。
倍率1倍。
筆記試験は足切りになった人以外は合格で8人だったかな?
2次試験の面接でまさかの3人落ちて残ったのは5人でした。
はっきり言って、落ちた人は自分の意見もまともに言えなかったり、身だしなみに問題があった人だったので仕方ないと思いました。
そして5人合格したのですが、そのうち2人が薬剤師の国家試験に落ちて結局3人しか残りませんでした。
10人中3人と聞くと少ないと思いますが、試験はあくまで地雷を見つけるだけで採用者を絞り込んでいるわけではありませんでした。
ということで普通にしていれば受かるということです。
まとめ
今回はあまり核心に触れませんでしたので別記事で保健所職員の仕事内容を詳しく説明していきます。
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